『未来の年表』(講談社現代新書)

未来、というよりは、もうすぐ先の日本の陥る危機を具体的な形で示し、今何ができるかを提言する。
重要なことは、ここで書かれている未来は「5年、10年先の日本の危機的状況」であり、今生きている多くの日本人にとって、決して逃げ切れるような遠い話ではないこと。

河合雅司『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』。講談社現代新書。2017

第一部では
2017~2065年というこれからわずか50年の間に起こるであろうことが年表形式で書かれている。
予測は、日本の急激な人口減少の状況から冷静に書かれているものであり、人口激減にともなう4つの課題(出生数減少、高齢者激増、社会の支えての不足、それらが重なっておきる人口減少)が背景となっている。

いくつか抜き出してみると
2019 技術大国としての地位が、インフラ老朽化や技術者の不足、技術を支える後継者の不足により生じる
2020 女性の2人に1人が50歳以上に-出産できる女性が激減
2023 団塊ジュニアが50代に突入し、企業の人件費がピークに
2025 東京都も人口減少へ
2026 認知症患者が700万人規模-認知症患者が認知症の親を介護などの現実が発生
2030 都道府県の8割が生産力不足となり、地方から様々な業種・サービスが撤退
2033 全国の住宅の3戸に1戸が空き家。治安も悪化
2040 自治体の半分が消滅危機
2050 世界的な食糧争奪戦に巻き込まれる
・・・
こうした中で、介護などの問題もそうだが、医療(輸血・医療サービス)、治安や防災(消防、警察などに入る年代の人口が減少)の問題など様々な問題が噴出する。

第二部では、第一部で示したような状況を防ぐために、戦略的に縮むための方策を示す。

1.高齢者を削減-高齢者の線引きを70歳や75歳へ
2.不便さの受け入れ-24時間社会や過度な便利さをあきらめ、維持可能なレベルとする
3.居住・非居住エリアの明確化-コンパクトな街にすることでインフラやサービスの維持を可能とする
4.都道府県の飛び地合併-現行の行政区分維持は無理
5.国際分業の徹底-国産にこだわらず、日本が何に集中するか
6.匠の技-生産性・質を高め、少量生産・少量販売へのシフト
7.国費学生制度での人材育成
8.中高年の地方移住推進
9.セカンド市民制度
10.第三子以降に1000万円給付


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