『江戸時代の白砂糖生産法』(八坂書房)

7月に読んだ本。なぜ手に取ったかと言われたら、うーん、なかなか見かけないタイトルなので。

荒尾美代 『江戸時代の白砂糖生産法』。八坂書房。2017

著者の博士論文の書籍化であり、内容は江戸時代中期に日本で広まり始めた白砂糖の国内生産において、どのような分蜜法が採られたかを、文献資料を元に探る。

砂糖の分蜜法には、
・重力法(ショ糖の結晶の周りに存在する蜜を重力により自然滴下させて取り除く)-袋に入れて下に蜜受けを置くなど
・加圧法(圧力をかけて強制的に蜜を押し出す)-踏む、絞る、重石をのせるなど
・覆草法(植物を被覆に使う)-水草を置くなど
・覆土法(土を被覆に使う)-砂糖の表面に土や泥を置く
といった方法がある。

著者は、江戸時代に覆土法による白砂糖勢作が日本で行われていたことを知り、その変遷を検証する。
・中国から導入された技術の使用
・日本で改善(?)されたと思われる方法(紙を挟む、乾いた土を使う)
・加圧法との併用
。。。時代あるいは、地域によりどのような方法が取られたかを検証する。

また、著者の研究は文献研究に止まらず、
・現代でも覆土法が行われているベトナムの地域に行き、砂糖製作の実地調査を行う
・覆土法によって分蜜される理由を探る(毛管現象が主な理由と考えられるが、それ以外にも土の中の成分による還元作用などが考えうるなど)
まで広がる。

著者の著書を見ると、ポルトガルの食文化研究も行っているようであり、そちらも少し気になるところです。。。
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tag : 江戸時代の白砂糖生産法

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