『脳が壊れた』(新潮新書)

5月に読んだ本。

鈴木大介 『脳が壊れた』。新潮新書。2016

41歳、ルポライター。脳梗塞に襲われ、生命はとりとめるものの、高次機能障害(脳細胞の損傷による神経心理学的な障害)が残り、現時点でも他者からは見えづらい・わかりにくい障害とともに仕事を続ける。

彼自身の脳機能の障害(半側空間無視-片側半分の空間に対しての意識がしづらい。感情失禁-感情の暴走、これは時間により軽減。話しづらさ)が具体的に書かれ、文筆家である著者が原因や著者と家族で行ったリハビリが書かれている。
この部分は、脳梗塞の後遺症に苦しむ患者やその家族に参考となるように思う。

8・9章では、家族(妻)との関わりを踏まえながら、脳梗塞の前兆があったにも関わらず、自らが自らをこの病気に追いやったことと、それを踏まえた考え方・生活の変更を書いている。

そこに加え、自らの高次機能障害を客観的に捉え、著者が今まで取材した中であった発達障害などを持つ人々の言動と合わせて考察し、そこに同様の問題があるかもしれないこと、そして正しくリハビリができる環境にあれば、もっとそれらの人々の生活を変えることができるのではないか、という視点が独自のものとなっている(10章で著者が考える支援も書かれる)。

8-10章は今まであまり書かれてことであるが、当事者となった場合(あるいは当事者が身内や知人に居る場合)に、とても役立つことかな、と思いながら、著者の軽快な文章に、深刻なのにちょっとニヤっとしながら読むことができた。


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