『おもいでエマノン』(徳間文庫)

5月に読んだ本。
梶尾真治 『おもいでエマノン』。徳間文庫。2013(新装版)

エマノンに初めて会ったのは、文庫のイラストを書く鶴田謙二氏のマンガ版で。
そこから、原作のこちらを読み、シリーズを読み。。。

エマノンは、仮の名。
彼女は、地球上に生命(動物)が誕生してから、体験してきた記憶を持ち続ける存在。次の世代を産むとその子に記憶が引き継がれていく。ある一意識の記憶の歴史的な総体とでもいうのか。。。

表題作(そして鶴田氏のマンガの原作)である「おもいでエマノン」は、そんなエマノンと、SF好きの青年とのフェリーでの一夜を書く。
淡い思い出として彼女のことを思い出す13年後の彼の元に、エマノンは再び一瞬姿を現す。それも意外な姿で。
最後の一文、「それはどちらも刹那だったのだ」が、寂しさではなく、醒めた幸福な一文にも思えた。

「さかしまエングラム」は、事故で彼女の血が輸血された少年の悲劇。少年に輸血で移されてしまったエマノンの蓄積された記憶が、それを利用しようとする医師によって悪夢のような事態となる。

「ゆきずりアムネジア」は、記憶を失ったエマノンと本編の主人公である良三との物語。彼女を愛する人は、一体誰を愛しているのか。。。

「とまどいマクトゥーヴ」は、エマノンの前に現れる、全知全能とも思われる男性の話。彼はエマノンに受け入れられてほしいと思いながらも、彼自身の運命を生きる。彼の人生は、人類にとって一体どんな意味があったのか。

エマノンは今どこを旅しているのだろう。
マンガ版


「うらぎりガリオン」は、砂漠の研究所で、開発者を殺害し暴走するAIの話。そこにたまたま訪れてしまったエマノン。

「たそがれコンタクト」。過去を知るエマノンが、未来を知るヒデノブに出会ったとき、何が起きるのか。

「しおかぜエヴォリューション」。全ての生命(動物)の連綿とした記憶を持つエマノン。彼女は、全ての生命(植物)の連綿とした記憶を持つアイオンが彼女を呼んでいるのに気づく。なぜアイオンはエマノンを呼ぶのか。

「あしびきデイドリーム」。エマノンが知る地球・生命にとって重要な存在。そんな存在の1つであるヒカリと彼女が愛した青年の物語。

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