『老衰死 大切な身内の穏やかな最期のために』(講談社)

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NHKスペシャル取材班『老衰死 大切な身内の穏やかな最期のために』。講談社。2016。

老衰、そして、死のかたちを考えたNHKスペシャル「老衰死〜穏やかな最期を迎えるには〜」の書籍化。
延命のみの治療への忌避が拡がりつつあり、また老衰死が10年ほど前から急増している。
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番組と本書は、主に2つの側面から、老衰死、あるいは自然な死について考察していく。
1つは都内で延命治療より自然死のために看取りをすすめる芦花ホーム、そして実際にそこで死を迎える人や家族への取材からみえてくる自然死の穏やかさと難しさ。
もう1つは科学的な見地からの老衰死について。
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「老いや死は負けではない」
自然な看取りに取り組む世田谷区の特別養護老人ホームである芦花ホームでは、常勤医として勤める石飛医師を始め、スタッフが徹底的に議論し、線としての看取り…死について入居者、家族、スタッフが時間をかけきちんと話し合い、入居者が本当に求める死を共有…に取り組む
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実際の入居者と家族への密着取材を元に、自然な看取りがどういうものであり、またそこで家族が苦悩する様子がつぶさに描かれる。
本当に望み通りに延命治療をしなくてよいのか、食べない飲まないは苦しくないのか…そういった悩みが少しずつ消え穏やかな最期と受け止められるまでに時間が必要である
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自然な看取りの難しさは、家族がそれを認められるか、というところにある。特に離れていて、死の間際に立ち会う家族に、死への準備ができていないことからその傾向が強い。
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芦花ホームで何人もの老衰死を看取る中で、石飛医師が亡くなる人に見た共通のこととは・亡くなる一週間ほど前から食べなくなる・傾眠状態となる・水分をほとんど取ってないにもかかわらず大量の尿が、枯れるかのように出る。そして、それらに苦しみがみられないと推察される。
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老衰死を科学的に見ようとすると、まず医療現場の相反する考えにぶつかる。
1つは老衰死などなく死因を明らかにできなかっただけという見方。
もう1つは老衰死を認める見方。
この違いは勤務医と在宅医、亡くなる人と家族の関係などから生じてくる面もある。
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食べなくなることについて、胃ろうなどを積極的にすすめる日本やイスラエル・韓国のような国と、経管栄養に否定的だったり消極的な国の違いもある。ここには、倫理感という背景もあるが、経管栄養摂取が本当に効果があるかへの医療的な問いがある。誤嚥防止につながらない、吸収されないなど…
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その一方で死を迎える人の周辺、特に家族は延命を望み実際に胃ろう、点滴、人工呼吸器…などでなんとか命を延ばし、また穏やかな最期を迎えてもらおうとする。
しかし、そういった延命治療が、本当に死に臨む人に穏やかな最期を与えているのか?むしろ苦しみを与えているのではないか?と投げかける。
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食べないことに苦しむのは、むしろ家族であり、その家族へのケアが必要という動きもアメリカではみられる。
その1つが「スロー・ハンド・フーディング」介護者がゆっくり手で食べ物を口に含ませていくという方法である。死に臨む人と家族双方の心の通いあいとケアが生まれ自然な看取りにつながる。
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死は苦しいのか…
道義的な問題などから、科学的な分析は難しいものの、老衰死を迎える人は穏やかであろうと推察される研究結果もある。
クオリティ・オブ・デス、安らかな最期の実現を図る考え方も出てきている中で、常に本人の新しい気持ちを確認し、死を直視することが必要とされている。
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