『コーランを読む』(岩波書店)

1/23の週に読んだ本。

井筒俊彦 『コーランを読む』。岩波書店。2013(文庫)

1982年に市民向けに行われた10回の著者によるセミナー内容の書籍化。話し言葉でわかりやすく、『コーランを読む』とは何かが語られる。

わかりやすい言葉で書かれているが、内容は重厚。。。というか重層。
ここでは「コーラン」そのものの内容も語られているが、より深く語られているのは、タイトルどおり「コーランを読む」そのこと自体が何を意味し、どんな行為であるかの解説、解釈となっている。

読もうとしている「コーラン」が一体どのようなものであるのか。コーランという名の由来、成立の歴史から見られる内容構成の違い、旧約聖書や新約聖書との違い、著者。。。
こういったまずは「コーラン」そのものが何であるかを読み解くところから本書は始まる。

そして「読む」とはどういうことか。そこには、読む行為が言葉の一方通行であることの特性を踏まえつつ、読むこと=どう解釈するかについての触りが述べられ1章が終わる(つまり、第1回目のセミナーでは、コーランの内容にはほとんど触れていない)。

第2回目以降から行われるのが、コーランを読む=どう解釈していくか、の実践。
そして、ここから第10回目まで、中心として解釈するのはコーランの第1章「開扉」のわずか7行。
しかし、その7行をきちんと読もうとすると、そこには様々なことが必要となってくる。

1つの言葉に広がる文化的社会的時代的な様々なイメージ。その理解なくしては、表層的な自分だけの理解に止まる「読み」になってしまう。
その言葉がどういう意図で使われているか(イメージ、事実など何のための伝達。。。)。
そして、それらがコーランの他の箇所でどのように語られ、それがまたこの冒頭7行にどう返ってきているのか。

「読む」ことがこんなに深く、恐るるべき行為であることを実感できる本。
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