『ヒトラーの呪縛 日本ナチカル研究序説』上・下(中公文庫)

honnohon

1/20に読んだ本。佐藤卓己(編著) 『ヒトラーの呪縛 日本ナチカル研究序説』上・下。中公文庫。2015。


日本のナチス研究はいったいなんの役に立っているのか?ドイツ史研究者である著者は、偶然読んだ雑誌の記事をキッカケに、日本社会のナチズム像やヒトラー・イメージに関心を持つ
01-20 18:33

日本におけるナチカル研究の不在に対し、メディアのイメージ操作や、それを支える文化的基盤にあるナチカルのジャンク情報に重要性を確信し、多種多様な面からナチカルを調べあげ、まとめ、そこに潜む危険性を深く考察したのが本書である。
01-20 18:36



取り上げられる分野は、
上巻はジャーナリズム、海外フィクション、映画、ロック音楽、プラモデル。
下巻はコミック&アニメ、トンデモ本、文芸、架空戦記、インターネット。

ヒトラーやナチズムが、(単純な二元的な)善悪の判断基準となっていることに対する懸念が、本の内容を通じて語られる。
ヒトラーやナチズムと比較し悪くないから善となったり、あるいはヒトラーを産み出した背景を考慮しない浅薄な判断となっているのではないか、などが次から次へと出てくる様々なナチカルのコンテンツの間に見え隠れする。
後半では、そういったヒトラーやナチズムの表面的な部分しか取り入れない文化についても書かれる。そこでは、ヒトラーやナチ的なものは、美的あるいは様式的な部分のみが焦点となり、歴史や背景と切り離されて存在している。

膨大な巻末の資料の量に、こういったものが「消費」される世の中とは何かも感じる。
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