『異端カタリ派の歴史』(講談社選書メチエ)

honnohon

今日1/19読む本。ミシェル・ロクベール 『異端カタリ派の歴史 十一世紀から十四世紀にいたる信仰、十字軍、審問』。講談社選書メチエ。2016。
先週少し読み始めたが、今日は移動時間が長いのでその間に読む…はず。なんせ厚い。序だけで30ページ超えてる…
01-19 07:06

とりあえず、読んだところまで。「カタリ派の歴史を書くとは、ほとんど迫害の歴史を書くことに等しい」から始まる序。
カタリ派の人たち自らが残した史料はほとんどなく、カタリ派を迫害し殲滅した側の記録から語られてきたこの会派は、カトリック側から異端として誤った認識がされている。
01-19 07:10

カタリ派の迫害は、十字軍と異端審問によって行われた。
本書ではそれぞれを行なった側の意図などが詳しく考察される。
その前に序では、カタリ派の実像が簡潔に紹介される。二元論的キリスト教の流れの中、新約聖書に拠り、神は善のみの原因と考える教義が元となる。
01-19 07:15

しかし、この二元論的な考えはカトリック教会が認められないものであり、また、カタリ派からはカトリック教会の権威を認め得ないものであることから、両者の対立は必然であった。
01-19 07:18

第1章は、ブルガリアで10世紀半ばに産まれたと考えられる二元論的教義が、どのように継承・変遷しながら、西ヨーロッパのカタリ派の社会を生み出したかを見る。
第2章は、カタリ派の社会がどのようなものであり、地域にどう溶け込んでいたかを書く。
01-19 07:23

カタリ派の人々は、決して地域社会と対立していたり、敵対的な行動をとっていたわけではなかった。
しかし、ローマ教会にとっては、ローマ教会の権威や秩序を認めないカタリ派を容認することはできない。この考えを明確に示したのが第3章で取り上げられる、イノケンティウス三世である。
01-19 07:29

イノケンティウス三世は、異端者の、さらには異端者を幇助している人々の財産没収を教会として正当化した。その上で、単にカタリ派信者だけでなく、カタリ派信者の存在を容認する領主や弾圧しない司祭なども対象とした破門などの制裁を行う。その考えが、ヨーロッパに対する十字軍の呼びかけとなる。
01-19 07:33

(ここまでで200ページ弱で、まだ全体の三分の一いってない…)
01-19 07:56

第2部、第4章から始まるカタリ派への十字軍による迫害は、トランカヴェル領への侵略から始まる。
この戦いで登場したのがシモン・ド・モンフォールであり、彼はこの後10年弱弾圧を続けた。十字軍への参加者の思惑は、贖罪、占領地からの金品、熱狂的な信心など様々である。
01-19 12:40

シモンの場合はどうだったか。新京的な面もあるが、それ以上にレモン六世の領土を奪い、領主になろうという考えが強かったのではないか。
6章ではレモン六世の領土を、十字軍を率いて攻略し、教会や法的に領主としての地位を築くシモンの姿が書かれる。
01-19 13:44

シモンのトゥールーズ地方への侵攻は、レモン六世にアラゴン国王ペドロ二世を頼らせた。
このアラゴン国王は、ピレネー一帯の支配を目論みレモン六世を支援。シモンの十字軍とアラゴン国王・レモン六世の連合軍の戦いとなったが、戦闘中のアラゴン国王の死により、十字軍が奇跡的に勝利をおさめた。
01-19 14:01

シモンとレモン六世の争いは、シモンの死後はフランス王家とレモン家の争いとなり、宗教的な目的は薄れ、誰がトゥールーズを始めとするオクシタンを支配するかという争いの様相を深めた。ここにローマ教会は教会としての権威を示そうとし、表面的な和解が一時成立したが長続きしなかった。
01-19 14:25

フランス王家による王の十字軍の後、レモン家はフランス王家に屈する。ここまでが第2部、カタリ派の迫害の歴史を十字軍という側面から書いたものとなる。
01-19 14:32

第3部は、カタリ派信者…完徳者や完徳女に焦点が当てられる。
十字軍で虐殺、陵辱された彼らであったが、今度は異端審問という形で…
01-19 18:38

最初は死者への冒瀆(異端者の墓を掘り起こし遺体を焼く)から始まり、そして生きている異端者への弾圧へと繋がる。実際に異端であるか否かに関わらず、異端者とされ、棄教しなければ火刑台へ。酷い弾圧は、異端審問官や協力者への反発を生み、修道士や司教を町中が協力し追放する動きもあった。
01-19 18:50

カタリ派の完徳者たちは、一般信者たちの支援を受けながら地下活動を続けた。しかし、異端審問による告発や密告の勧めや手入れの危険は一層増し、次々に、火刑に処せられた。宗教的な側面に、一族としての復讐といった面も加わりながら、反抗も弾圧もより、激しさを増していく…
01-19 19:09

カタリ派の信仰拠点となっていたモンセギュールは陥落し、200名以上の火刑により消滅。
レモン7世の動向が狂言回し的に書かれながら、カタリ派の最後に向けて異端審問の様子とカタリ派教会の衰退が書かれる。
01-19 19:24

長い弾圧の中で、最後のカタリ派完徳者の最期が書かれる。賞金稼ぎにより騙され捕らえられ、異端審問にかけられた彼は、おそらく1321年に火刑となる。また、信者が最後に火刑と処せられたのが1329年。カタリ派は、ラングドックの地から根絶された。
01-19 19:42

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