『下流老人』

8/8の週に読んだ本。
『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』
藤田孝典。朝日新書。2015

超高齢化社会が訪れた日本。その高齢者達の中で、「下流」へ転落する高齢者が後をたたない。
本書は、困窮者を支援するNPOで代表を務める著者が、下流老人がなぜ日本で激増しているかを分析し、対策を提言するものである。

本書では「下流老人」を「生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者」と定義する。
その数は現在600万~700万と推定され、今後さらに増加することが予想される。

下流老人の実態としては、「収入が著しく少ない」「十分な貯蓄がない」「頼れる人間がいない」という3つの特徴がある。これらの特徴は、言い換えれば「セーフティーネットが失われた状態」であり、予測しないことがおきた時にあっというまに困窮、時には生命の危機にまで脅かされる状態にあるということを意味する。

下流老人の発生は、身内の共倒れ、長生きや高齢者に対する価値観の崩壊、将来を懸念する若年者の消費の低迷、少子化の加速など全世代の問題につながっている。

しかし、下流老人の問題は「自己責任論」により社会的に無視され、対策がとられていないのが実情である。
従来の年金制度の崩壊、実質賃金の伸びより物価の伸びが高い状態、医療や介護による支援の不備、生活保護の不備。。など高齢者を支援するはずの制度が機能しなくなっている中で、今後下流老人はさらに増え続けていくことが予想される。

下流老人の問題への自己防衛策としては、生活保護への正しい知識を持つ、今の内から病気・介護に備える、貯蓄、地域社会への参加などが挙げられる。
また、国の支援として生活保護や住宅政策の見直しが求められる。
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