『亡霊星域』(創元SF文庫)

8/8の週に読んだ本。
『亡霊星域』
アン・レッキー(著)、赤尾秀子(訳)。創元SF文庫。2016

先日読んだ『叛逆航路』(http://honnohon.blog137.fc2.com/blog-entry-1543.html)の続編。3部作の2作品目。
宇宙に広大な支配域を築いた星間国家、ラドチ帝国。
しかし、その帝国は、絶対的な君主であるアナーンダ・ミアナーイの精神的分裂(そしてそれに伴う彼女の分身たちの)により、内戦状態となった。
主人公、ブレクはアナーンダに対し敵対的な感情を持ちながら、彼女に認められある星域へ赴任を命じられる。
そこでブレクに求められるのは、その星域で起きている不正に対する「正義」の実行であった。。。

と書くと普通の帝国モノ?のSFだが(まぁ、実際そういう分野になるのかなぁ)、前作から引き継がれる独特の世界観と、主人公ブレクの「属躰」という特性が、読んでいる側に新たな視点のようなものを読書中に与えてくれる。

無性的な世界(生物学的な男女はあるものの、基本的に全て「彼女」で呼ばれ社会的には男女の区別はない)

同時に展開する多面的な視点(ブレクはその出自から、自分の管理する艦のAIからの情報を始めとする様々な情報を受け取りながら並行的な視点を持つ-惑星にいながら同時に艦内で起きていることを、あたかも自分の眼で見るように)

どこか骨董的な伝統に縛られる社会(お茶の重要性や、アンティーク食器の重視など)

そして、本作では「正義」が一つのテーマになっているように思う。
ブレクの正義だけでなく、支配者・被支配者、あるいは個々人の「正義」をどのように尊重し、あるいは踏みにじるのか。。。

3作目が待ち遠しい。。。
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