『徴兵制と良心的兵役拒否』

7/25の週に読んだ本。
『徴兵制と良心的兵役拒否 イギリスの第一次世界大戦経験』
小関隆。人文書院。2010

第一次世界大戦において、イギリスはそれまでの「自由の伝統」から徴兵制に反するという姿勢を変えて、徴兵制へと踏み切った。

徴兵制導入にあたり、支持団体は「徴兵制」という言葉ではなく「ナショナル・サーヴィス」「ユニヴァーサル・サーヴィス」などと言い換え、またスイスにおける徴兵制を他国の徴兵制と区別して「自由を保障する」「理想的な」ものとしてモデルとした。さらに、徴兵制の前段階として、全国民への軍事的教練をまず普及させることを目標とするなどを打ち出した。
しかし、第一次世界大戦前においては、こういった主張は主流とならなかった。

第一次世界大戦が長引く中でイギリスの兵力不足が明確になり、政府は志願入隊を募ったが思うように集まらず、徐々に徴兵制導入賛成者が増えていく。当初は反対していた世論(メディア)も、戦勝こそ重要という視点から徴兵制を受け入れるようになり、イギリスでもついに徴兵制が導入されたのが1916である。

この徴兵制において、主に宗教的な理由(クェーカー教徒対策)として付加されたのが兵役法の良心条項であり、いくつかの根拠を元に兵役免除を申請できるというものであった。

しかし、(宗教的信条以外の)政治的信条からの兵役拒否者に対して兵役免除がされることはほとんどなく、また、全面免除(戦争に関わる協力を一切拒むこと)を求める者に対しては、命令拒否者として厳しい措置が待っていた(刑務所収容など)。

本書では、こういった兵役拒否の論理を支えた団体や、その理論的な背景も紹介される。

興味深かったのが、全面拒否者の中から第二次世界大戦では協力やむなしと考えるようになる人が多かったということであろうか。。。
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