『雇用身分社会』

7/11の週に読んだ本。
『雇用身分社会』
森岡考二。岩波新書。2015

日本の雇用はどう変わったか。労働者の地位がどう低下し、そして固定化されているか。

戦前の女工哀史の状況を第1章で記述するが、その状況に現在の派遣社員の姿、あるいはワーキングプアの姿が重なってくる。
派遣の拡大(第2章)や、パートにおける性別・雇用形態別格差の固定化(第3章)がまとめられ、続いて正社員について語られていく。

正社員という雇用身分も、実際には限定正社員の登場や、正社員の疲弊から危うい立場になっており、経済界からは正社員という身分も無くそうという圧力が強まっている(第4章)。

こうした中で、雇用形態の違いが、身分の違いというべき雇用身分社会が現在成立しており、一部企業や経営層だけが潤い、後は労働所得の低下に苦しんでいる。
また、それに対して政府からの改善の動きはなく、むしろ積極的に格差を広める方向へ進んでいる(第5、6章)

求められているのは
「まともな働き方」であり、最低賃金の大幅な引き上げ、派遣制度の見直し、正規労働者の比率の引き上げ、労働の規制緩和を抑制する、といった政策である。

著者の「まともな働き方」という言葉が、当たり前なのに言わなくてはいけない言葉だというのがやりきれないというか。。
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