『ポーランドのボクサー』

6/13の週に読んだ本。
『ポーランドのボクサー』
エドゥアルド・ハルフォン(著)、松本健二(訳)。白水社。2016

帯の5桁の数字の番号は、作品にも何度も登場する番号。
孫(著者)が祖父の腕に刻まれたその番号を訊ねると、祖父からは電話番号を忘れないように彫ったと教えられていた。しかし。。

グァテマラの小説家による短編集。
作品のいくつか同士が緩く繋がっていく(祖父であったり、セルビア人ピアニストであったり、タマラという女性であったり)。

冒頭の「彼方へ」が印象的。
大学で文学を教える、著者を反映したかのような主人公の私。
学ぶ気もなく文学などに興味を持たない学生が大半の中で、現れる誌才を持った生徒フアン・カレル。
彼は無邪気さと鋭さを表情に見せながら、私とカフェや授業で語る。
しかし、ある日突然彼は授業に来なくなり、ほどなくして大学も辞めたということがわかる。
私は、フアンの地元へ向かい、彼がなぜ大学を辞めたのかを知ろうとする。。

「理解されるべきでない微笑みというものがある」(p.39)


読んでいて静かな気持ちになれる文章。全てがわからなくても、美しいと思える話。
同時に、読んでいる自分自身のアイデンティティを問われ続けてているような感じも受けた。
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