『首都直下地震』

6/6の週に読んだ本。
『首都直下地震』
平田直。岩波新書。2016

首都直下地震について最新の地震学の見地からまとめられた新書。

1章 首都直下地震とは何か
・首都直下地震は、防災行政上の必要から仮定された地震。首都直下地震対策特別措置法では以下のとおり定められる。
 「東京圏及びその周辺の地域における地殻の境界又はその内部を震源とする大規模な地震」

・首都圏では、M7程度の地震が、100年に5回程度の頻度で発生している。それらの地震は海溝型地震と分類されている。

・大地震が対都市に与える影響は甚大である(リスボン地震がポルトガルの没落のきっかけの1つであった)

2章 予想される被害
・震災は、社会が地震に対して十分な「耐力」を持たないことで生じる。地震による災害を減らすには、震災の要因(建物の脆弱性など)をなくしていく以外にはない

・首都圏(東京)の地震による被害想定は、内閣府や東京都によってだされたものがある。それぞれ、検討対象となる地震をいくつか仮定し、生活のシーン(季節や時間帯など)別に被害を想定している。

・都心南部直下地震が発生した場合、広範囲で震度6強の揺れが発生し、一部では震度7が想定される。この揺れで木造住宅など多くの建物が損壊し、火災が発生すると考えられる(火災の延焼は2日程度継続)。犠牲者は最大23,000人となり、内7割が火災による犠牲者になると考えられている。
 ライフラインへの影響は、電力が1週間以上不安定となり、主要道路・一般道は数日麻痺、その後も厳しい渋滞が数週間続くと考えられる。地下鉄は1週間、JR・私鉄は1ヶ月は運行停止と考えられる。

・経済的なダメージも大きく、東京の経済的な地位は急落し、経済的な要因から被災地・被災者支援が困難になる可能性も高い

3章 震源はどこになる?
・活断層およびプレート境界の、過去発生した地震の例を挙げ、また東日本大震災による影響なども踏まえた上で、首都圏での地震発生の可能性が高いことを強調

4章 予知は可能なのか?
・著者の意見としては、現時点では首都直下地震の予知はできない

・地震予知の方法と、その研究成果や状況をいくつか紹介

終章 首都圏を守るために
・人口集中、木密地域の存在が首都圏で地震が起きた際のリスクを高めている

・住宅耐震化、地域消防組織の対応力の向上などがさらに必要となっている

・帰宅困難者への対応も重要

・自助のすすめ(最初の5分のイメージ、3分間にやるべきこと-とにかく自分の身を守る、3分過ぎたら屋内に止まるか脱出するかを判断。津波のチェック)。そのあとは共助、公助が始まる

テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

tag : 首都直下地震

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