『ギリシア人の物語 1』

5/23の週に読んだ本。
『ギリシア人の物語1 民主制のはじまり』
塩野七生。新潮社。2015

『ローマ人の物語』の塩野氏が、前著であまり書くことができなかったギリシアをもっと書きたい、民主政治を産み出した古代ギリシャにおいてなぜ民主性が生み出されたかを書いてみたい、というのが本シリーズのきっかけ。

本書では、スパルタ・アテネを中心に、それぞれの国がどういう制度を作っていき、そしてペルシアの侵略に対してどう対応していったかを記述する。

ペルシア戦役については、特にアテネのテミストクレスの動きを中心に物語が書かれる。

テミストクレスがペルシアへの対抗手段として採っていったのは、それまでアテネの最高位の官職であり特定階級から選ばれる「アルコン」の力を無力化し、全市民に選出権がある「ストラテゴス」の権力を高めることである。
また、「ストラテゴス」が10の区割りからそれぞれ選ばれ並存的な権力を持つことに対し、戦時にそのうち1人が最高司令官としての地位(ストラテゴス・アウトクラトール)を持つことができることまで制度化した。

この指揮系統の一本化が、クセルクセスの率いるペルシア軍に対してのギリシャの勝利につながっていく。

客観的な記述、のように見えながら、実は興味のある人物を集中的に書きこんでいくことで物語としての面白さが増すように思われる。ローマ人の物語ではカエサルなど、そして本書ではテミストクレスの魅力が印象に残る。
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tag : ギリシア人の物語1 民主制のはじまり

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