『小池さん!大集合』

5/9の週に読んだ本。
『小池さん!大集合』
藤子不二雄A。復刊ドットコム。2012

ラーメン大好き小池さん、の小池さんが主人公となった作品集。
といっても、ラーメン大好き。。。のイメージは冒頭作のみ。
あとは、同じキャラが、(万年)係長補佐としてだったり、旅行添乗員としてだったりしながら、きわめて小市民的に動く。

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『坂田靖子 総特集』 05/08のツイートまとめ

honnohon

5/7に読んだ本『坂田靖子 ふしぎの国のマンガ描き』 河出書房新社 https://t.co/dOChsVbFr0
05-08 09:23

家族が持っていたので読み始めた坂田靖子。その、作家生活40周年に出された特集本。短篇のマンガも幾つか掲載されている。
05-08 09:25

最近はマンガ自体ご無沙汰していて…黄金の梨の途中くらいまでしか追えていなかったが、黄金の梨もいつの間にか完(読まなきゃ)。そして、何よりこの本で他の漫画家さん他から絶賛されている『ベル デア ボリカ』は初めて知った。うむ、これは読まなくては…
05-08 09:28

僕の中で一番好きな作品は、やっぱり『村野』かなぁ。ライム博士とか、ライラ・ペンションとかも好きですが(旅の荷物はできるだけ少なくは、ライラ・ペンションの…名前わすれちゃった、登場人物の影響だ)
05-08 09:30

今考えると、禁断の恋ではないけど、当時あまり取り上げられていなかった愛の男性の同性愛的な要素が描かれていて。でも、それがコミカルというか、日常的な風景の一部的に描かれていてるのがおもしろかったのかなぁ。
05-08 09:32

描かれている時代によっては同性愛は社会的な地位も失うもの。ただ、そこで破滅願望的な描き方ではなく、なんというかその上での人間的な再生、が見える描かれ方だった気がする(すみません、作品手元にないのでうろ覚え)。そこが魅力的なところ。
05-08 09:34

収録作の『砂浜の家』とか『タマリンド水』とかも、もう切なさとコミカルさとが混ざってたまらない。また、会いにきたかな、また、あそこに行けたかな、の余韻。
05-08 09:36

坂田靖子、よいわ〜、を再認識した一冊でした。
05-08 09:36

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『総特集 いしいひさいち 仁義なきお笑い』

4月までに読んだ本が103冊。
年頭に今年は400冊読みたいと考えていたものの、2・3月が仕事が忙しく停滞していたのが。。。
さて、残り8ヶ月で300冊読めるんでしょうか(まぁ、軽めのものにすれば読めるだろうけど、それはなんなので、今までのように軽重考えず、その時に気になった本を読んでいきましょ)

4/25の週に読んだ本。
『総特集 いしいひさいち 仁義なきお笑い』
河出書房新社。2012

いしいひさいち氏のデビュー40周年を記念して作られたムック本。
巻頭写真は、「ののちゃん」の舞台モデルとなった岡山県玉野市と、「バイトくん」の舞台大阪市下新庄。

初っ端の氏による「でっちあげインタビュー いしひいさひちに聞く」から面白い(書き下ろし感を期待させるタイトルと、時々ぼそっと入るつっこみ的な一言)。

著名な漫画家さんたちによる特別寄稿、作品やキャラクター解説などなど読んでいてクスクスが止まらない。
4コマ漫画だけに、新聞・雑誌の連載の一部や単行本をシリーズの中の1巻だけを(その辺の定食屋さんで飯食いながら)読んで。。という読み方しかしてきませんでしたが、きっちりと氏のマンガを読んでみなくては、と思いました。

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『連載終了!』

4/23に読んだ本。
『連載終了! 少年ジャンプ黄金期の舞台裏』
巻来功士。イーストプレス。2016

1980年代後半。少年ジャンプが全盛期を迎えた頃に、漫画家として少年ジャンプで活躍した著者による、ジャンプ制作の舞台裏記。
あくまで、著者と著者が関わった編集者達を中心とした記述であり、それがどの漫画家・編集者にも当てはまるものではないと思うが、どのように連載が決まるか(そして打ち切られるか)がわかる内容でもある。

本編も面白いが(ただ、作品を知らないと、もしかして面白さはいまいちかも?)、巻末の少年ジャンプ5代目編集長と著者の対話がとても面白かった。

・漫画家は横糸を作るのが得意な人が多く、編集者はそこに縦糸を作る(だから縦糸が得意な著者は編集者を必要としなかったのかもしれない)
・映画のコンテについて漫画家の能力が求められている
。。。

そして、本書を読んだ中で一番驚いたのは著者の描いた『メタルK』が連載10回で打ち切られていたこと。
個人的には(内容はそこまで覚えていなかったものの)なんかすごいマンガだなぁという印象が強く残っていたので。。。
それだけ、その頃のジャンプ誌の中では異色だったのかもしれないと思ったり。

あと、『機械戦士ギルファー』は好きな作品でした。
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『死んで生き返りましたれぽ』-すごい。。。

【読んだきっかけ】
新刊のお試しで最初だけ読んで。。。すぐに購入しました。

『死んで生き返りましたれぽ』
村上 竹尾。双葉社。2014

【内容】
あの状態で運ばれてきて、生きているのが奇跡と主治医から(だけでなく作中出てくる友人の医療関係者などからも)言われた著者。

仕事と生活に悩み、半ば「ゆるやかな自殺」とも言えるような生活(体調が悪くつらくてもあきらめたくないという思いと不安から仕事を続け、身体を動かさない、食事ができなくなる。。。)を続け、急に意識がなくなり。。。
死の一歩手前で病院へ。心配停止にもなったが奇跡的に生還。

2週間意識不明。。。意識が戻っても、見えない、体を動かせない、しゃべることができない。

そんな作者が、その状態から、退院できるようになるまでを、ルポ的にまとめたマンガ。

脳浮腫を起こし、一時的に脳の機能がおかしくなったことで、モノの見え方や感覚が通常と異なる状態になってしまった状況も、マンガならではで非常にナマナマしく表現されていることも特徴的。

【感想】
読んでいて、いろんなことを思ってしまいます。
ところどころにある、作者への周囲の人の率直な言葉が、作者を生き返らせた(生活というか人生的な意味で)んだなぁと感じました。

入院初期の看護師さんから
「本当のところ あなたがどういう人でどういう気持ちかはわからないですが でも、今生きているのは本当ですから」


「私はねー どんな形でもたっちゃん(作者)が生きててよかったと思うよ」


「お前が目を覚ましたとき もしかしたらどうして死なせてくれなかったのって言うかもって思った でもお前は ありがとうって言ったから 死にたかったんじゃないんだと思った」

主治医
「あなたの生活はゆるやかな自殺のようなものでした。・・・でもな、やっぱり死ぬのはあかんで (作者の見舞いが途切れなかったことに触れ)いつも誰かがいて そんな人たちを置いて死ぬのは絶対にあかんし 僕は助けるで」

リハビリの担当医
「そうですね 自分はひとりしかいませんから あなたのためにがんばれるのはあなただけです」

高校の友人
「なぁ もう死ぬなよ 誰かがあんなふうに死ぬと皆自分を責めるねん(中略)だからまあ 死ぬんは歳食ってからにしよや お互いにな」

看護師さん
「いいえ ずっと人間でしたよ」

読んでください。泣いてください。

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『秋の舞姫 「坊っちゃん」の時代第二部』-明治という時代

【読んだきっかけ】
夏目漱石(と作品『坊っちゃん』)を主人公とした第一部(http://honnohon.blog137.fc2.com/blog-entry-1211.html)に引き続き、こちらを読んでみました。

『秋の舞姫 「坊っちゃん」の時代第二部』
関川 夏央、谷口 ジロー。双葉社。2014(新装版)

【内容】
本作の主人公は森鷗外。いや、もしかしたら本当の主人公は彼が想いをよせながら、家・国家に縛られ添い遂げられなかったエリス(エリーゼ・バイゲルト)なのか。
鷗外とエリスの関係を軸に、二葉亭四迷(長谷川辰之助)をはじめとした文人、軍人、市井の人々が絡みながら物語は進む。

鷗外は、留学地において結婚の約束を交わしたエリスが日本まで彼を追いかけてきたが会おうとしない。
そこには、家・国のために生きることを選び(そしてエリスのいう「恋人のために命を投げだすギの心をなくした)鷗外の苦悩があった。

第一部が漱石と「坊っちゃん」の話というなら、第二部は鷗外と「舞姫」の話(そこに四迷の「浮雲」も入ったり)。。。

【感想】
明治という時代が国・家にまだ個人が拘束されていた時代であることを示す作品だと感じました。
同時に、明治という時代の日本をあらわすようなことが多く描かれています(富国強兵を目指す日本が、後発国としてもがく姿であり、また同時に「東京はむやみに広くなりすぎました」というように日本が急激に姿をかえている様子でもあり。。)

まぁ、個人的にはやっぱり講道館の初期が描かれているのが楽しいんですけどねー。

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tag : 秋の舞姫 感想

『「坊っちゃん」の時代』-明治を味わう

【読んだきっかけ】
以前連載されていたときに、時々読んでいましたが。。。単行本でちゃんと通して読んでみました。

『「坊っちゃん」の時代 凛冽たり近代なお生彩あり明治人』
関川夏央、谷口ジロー。双葉社。2014(新装版)

【内容】
夏目漱石を軸に、明治を彩る有名無名様々な人々が交差し、漱石が構想する「坊っちゃん」の中に収斂されていく。
登場する人物は、文学界だけでなく、政界(体制側も反体制側も)、侠客と様々。

登場する人物一人ひとりが、坊っちゃんに登場する人物の構想につながっていきながら、小説は徐々にできあがっていき、同時に明治という時代も複雑に進んでいく。

【感想】
明治がひとつの小説に結びついていき、そして、また小説とは関係なく時代が進んでいく。
これはあくまでひとつの作品ですが、きっと明治を生きた人はこういった悩み・迷いを抱きながら生きていたんだろうな、と思うところが多くあります。ここから五部まで、ゆっくり読み進めていきたいと思います。

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tag : 「坊っちゃん」の時代 感想

『荒野のペンギン』-おじさんになってわかること

【読んだきっかけ】
いやぁ、今となっては思い出せません。結構好きなマンガでしたが、たぶん中学か高校の頃。。。

『荒野のペンギン』全3巻
森下裕美。小学館。1985

【内容】
さえない中年男性、小林薫が主に主人公となる(ほとんどが)一話完結の物語。

ある時は部下とプラトニックな恋愛関係となり。。
ある時は(今でこそセクシャルマイノリティとか性同一障害として理解される)同性愛者とひとつ屋根の下に暮らしたり。。。

そんな、中年男性の不思議な恋愛?が描かれる。

【感想】
多くは、少し切なく純愛(?)的なお話。
それがあまり純愛っぽい印象が残らないのは、主人公が眼鏡をかけて、冴えない服装をしたおっさんだからかなぁ。。。

ただ、自分がそのおっさんと同じ位の年になり(そして、小林さん同様に冴えないおっさんになり)、わかったのは。。。
案外、おっさんはギラギラしていないかもしれない。
むしろ、小林さんのように、結構気持ちというか心を大事にして生きようとしているのかもしれないということ。

下心はあっても、それを理性と、理性以上に純(あ、JUNって作者の前作か?)な心で、ピュアにしてしまうのがおっさんかもしれない。。。

んなことを思ってしまいます。

あと、小林さん以外が主人公ですが、小林さんの部下が、本来死ぬはずでないのに病院でいきなり死んでしまう話もなんか印象に残っています。
もう死んでもいいと思った(位に幸せを感じた)時、本当に人は死んでしまうのかもしれない。
そんなテーマで進んでいく話ですが、、、

もしかしたら、そうなのかもなぁ。そこまで僕は幸せを感じたことはないけれど。

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tag : 荒野のペンギン 感想

『かの蒼空に』-啄木。どうしようもないものはどうしようもない。。。

【読んだきっかけ】
「坊ちゃんの時代」。聞いたことはあったのですが、読む機会がなく。。。
たまたま第3部を見かけて読んでみました。

『かの蒼空に 「坊ちゃん」の時代 第三部』
関川夏央、谷川ジロー。双葉社。2014(新装版)

【内容】
石川啄木の一時期を、その時代のもつ精神と対比させながら描く第三部。

「働けど 働けど・・・」の啄木像とは異なる、家族を呼び寄せなくてはという思いを持ちながら直、自分の欲望のままに書籍を買い求め、女性を買い求め。。という浪費生活をやめることができない、啄木石川一。

彼は、勤めも適当にしながら、人が彼に金を貸す気になってしまう文章を書くことで、借金をふくらましていく。
彼自身は、借金を返さないつもりはない(なぜなら、事細かに借金の詳細はメモとして残している)。

しかし、金が入ると、湯水のごとく使ってしまうのだった。。。

そんな啄木の生活を通じ、時代背景(国内における大逆事件前後の不安さなど)と同調させながら、啄木自身の切実な思いが描かれていく。

【感想】
啄木というと「清貧」というイメージがあったのですが。。。
それがまったく覆されるのが本書。
ただ、それが不快には思えず、むしろ現代(あるいは戦後の一時期)の人々が抱えるやりきれなさにも重なって、読めてくるのが、両著者の力なのかなあと。
これ、ちゃんと第一部から読まないとです。


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tag : かの蒼空に 感想

「静粛に、天才只今勉強中」-コティであるが、フーシェである

【読んだきっかけ】
だいぶ昔に読んだマンガなので、きっかけは覚えていません。
よく考えると、少女マンガ(画風はそんな感じではないですが)だし、どうして僕はこのマンガを知ったんだろう?

「静粛に、天才只今勉強中!」全11巻
倉多江美。潮出版社。1984

【内容】
フランス革命時のフランス。その政治の混乱の中を渡り歩く僧侶出身のコティ。
子ども達に学問を教えていた彼が、政治の世界に足を踏み入れ、ナポレオンを助けながら(いや、時にというかしばしば対立しながら)ナポレオンの失脚までを支える。そして、彼自身も最後はフランスから追われ。。

【感想】
名前は違えど、フーシェが主人公として書かれたマンガです。
少し硬めな線が、フーシェの感情を表さない顔にあっているというか。。。
印象に残っているのが、子ども達を教えているときのコティ(フーシェ)の描かれ方です。冷たいようでいて、子供たちに愛情を注いでいる風景がなんとも印象的で。

うーん、絶版のようで、全巻そろえるのが難しい(お値段高い)のが難点。
すごくオススメのマンガなのですが。。。

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tag : 静粛に 天才只今勉強中 感想

「カムイ伝 第一部」-支配の方法を知る。。

【読んだきっかけ】
以前から名前だけは知っていたこのマンガ。
「カムイ伝講義」(http://honnohon.blog137.fc2.com/blog-entry-777.html)で、単なる忍者モノではないということを知りました。
そういえば、大学時代、当時政治学を教えていた教授が「私は白戸三平の「忍者武芸帳」で政治というものに興味を持った」と言っていたのも思い出し、読んでみようと思いました。

「カムイ伝全集 第一部」(全15巻)
白戸三平。小学館。2006

【内容】
江戸時代の日置藩という架空の藩を舞台に、何人かの登場人物を軸に紡がれる物語。

第一部の主要人物は、以下の3人。

カムイ:タイトルにもなっている、非人として生まれ忍者としての強さを求める青年(ただし、カムイという言葉はこの人物を指すだけでなく、物語の冒頭などで独特のニュアンスを持って使われている言葉でもある)。物語中盤で、日置藩が隠し持っていた江戸幕府の体制崩壊にもつながりかねない秘密を知ってしまい、抜忍となる。

正助 :農民ではあるが、早くから学問の重要性を知り、その知識をもとに人々の暮らしを豊かにする様々な方策を考え、実行していく。農民と非人の間の壁を超えた社会を実現したいと考えている。

竜之進:侍。日置藩家老の嫡男であったが、日置藩の秘密にまつわる内紛の結果、父は失脚、彼も浪人となり当時の主君への復讐を誓う。

第一部の前半ではこの3人を軸とした物語が進むが、日置藩の隠していた秘密が江戸幕府の手に握られ、日置藩が天領となって以後、その地で暮らし続ける農民・非人を中心とした物語となっていき、正助を中心とした物語となっていく。

上記3人以外にも、カムイには、赤目(忍術の師匠であり抜忍)や搦の手風といった人物が、正助には裏で支える苔丸や農民仲間であるゴンなどが、竜之進には様々な侍たちが関係していく。また、商人として夢屋と呼ばれる男が彼らをうまく利用しながら己の金への欲望を非情に実現していく様も描かれる。

【感想】
支配者は、支配をするために支配されるものの間にあえて階層をつくり分断し(農民-非人という階層、あるいは農民の中にも庄屋や下人といった身分差をつくり、それぞれの中で分断させる)、さらに階層・身分差で対立させていく。
支配される人々の間に英雄が生まれないように、巧妙に彼ら自身に英雄をつぶさせる。。。

特に、最終巻で、一揆のために他の代表者とともに江戸へ訴えでた正助の最後の使い方は、上記を実感させるものでした。

第二部はこれから読んでみようと思いますが、いったいどんな物語になっていくのか。。。ちょっと怖いです。

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tag : カムイ伝第一部 感想

「ペコロスの母に会いに行く」-すべては今なのかもしれない

【読んだきっかけ】
書店で平積みになっていて、少し読み始めたところ。。。
あ、これはすごそうだと思い、ちゃんと読んでみました。

「ペコロスの母に会いに行く」
岡野 雄一。西日本新聞社。2012


【内容】
60歳を超えた漫画家である著者(=ペコロス)が、認知症となり施設に預けられた自らの母とのやりとりをマンガで語る。

母と著者および家族(孫や著者の兄弟、母自身の兄弟)とのやり取りの中で、はっきりとしていくのは母の認知症が進んでいくことだけ。
とはいっても、決して悲しい・つらいだけでなく、笑いと普通の生活をみることができる。

1章 ちゃぶ台のある家
2章 母、ひと回り
3章 母、少女になる
4章 父、来る
5章 父母の旅
【感想】
この本をすごいと思うのは、いつしか母が、母の人生全てともいうべき存在になっていくことを違和感なく描いているところです。

若い頃の母の思い出や苦しみや楽しさ
亡くなったとの思い出
戦争と原爆(母は長崎で被曝)の記憶と亡くした娘

3章以降の、今の母を語りながら母の人生が今の母に結びつき一体となっていく後半を読んでいると、不思議な感覚をもちながらも、なぜか納得している自分に気づきます。

あぁ、そうだよな。人間って、今ここに、今までも(もしかしたらこれからも)あるのかもなぁ。

映画化が予定されており、公開されたらそちらも観てみたいと思いました。

映画の公式サイトはこちら。10万円の個人協賛でエンドロールに名前が出るのか。。。(いや、さすがにそこまでは出せないけど。。。)
http://pecoross.jp/

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tag : ペコロスの母に会いに行く 感想

「オンセンマン」-のほほんとしたキャラでも熱い!

【読んだきっかけ】
本屋さんの書棚で見つけ、
1)お、島本和彦のマンガだ
2)しかし、なんかタイトルがゆるいぞ。これは本当に島本和彦の作品か?(表紙はそれっぽいけど)
3)パラパラ(最初を立ち読み)。。。お、おぉっ、やはり「熱い」。。。けど、微妙にぬるい。
という感じで購入した覚えが。
あ、この頃はまだ本屋さんで立ち読みできたんだなー。

「オンセンマン」1~3
島本和彦。角川コミックス。1995-1997
オンセンマンをamazonで検索

【内容】
温泉玉子から産まれる伝説の「オンセンマン」。
温泉マークが顔の彼が、現代の日本に現れた。

そのオンセンマンの能力は、
”疲れた人を探し当て、温泉に入れて元気にすることができるのだ!”
”自力で温泉を掘り当てたり、ただのお湯を温泉に変えたりすることができるのだ!”
”湯船にお湯をためている間は無防備なので、攻撃されるとやられてしまうのだ!”
と、まさに温泉の申し子。

銭湯に居候しながら、その家の子ども勝田涙(かつた・るい=かったるい)や、日本全国の温泉に居る様々なオンセンマン・オンセンウーマンらと共に、日本に元気を与えるため、温泉の力とともに活躍する!!!
(島本和彦のマンガなので、ちょっと熱めに!!!)

【感想】
やっぱりタイトルどおりというか、ビミョーなゆるさが魅力です。

熱血!だが、ゆるい。
熱血!だが、かわいい。
熱血!だが、癒し。

このステキなキャラが、なぜ全国各地の温泉で売られるようなことがなかったのかは。。。掲載誌が少しマイナーだったからでしょうか。。。

しかし、読んでいると温泉に行きたくなる。。。GO! 温泉、GO!!

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tag : オンセンマン 島本和彦 感想

「エデンの東北」-'70年代初期と、田舎と、純粋さと

タイトルには東北とありますが、イメージ的には昭和40年代・田舎・純粋さをテーマにしたマンガだと思います。
のどかな話が多く、また、実際にその年代・地域に生きていたわけではありませんが、どこか懐かしめるような話に心がほっとします。

「エデンの東北」1~10。
深谷かほる。竹書房。

エデンの東北をamazonで検索

4人家族(小学生のかおる、幼稚園児のあきらの姉弟と、母親の美しくて怖い八重子さん、お父さん)+謎のペットのしんごを中心にしたマンガです。

昔の田舎の暮らし・生活を懐かしむといった部分と、子供達の人間関係を中心とした部分がうまくまざっていて、読んでいるうちに、ほのぼのとした気分になれます。
加えて間にはさまるしんごを中心とした動物達の4コマも、楽しみながら心が温まる物語が多いです。

てっきり10巻で終わっていたと思っていたのですが。。。
続きとして「ラブ&ピース!ピース」っていう巻もあるのを初めて知りました。
これは読まなくては。。

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tag : エデンの東北 感想

「直撃拳 満」-日本拳法を学ぶ主人公

武道マンガネタです。
今回ご紹介するマンガは、主人公が修行しているのが「日本拳法」という、ちょっと珍しい設定のマンガです。

「直撃拳 満」
志名坂 高次。講談社。1996-97
直撃拳 満 【コミックセット】

<あらすじ>
---------------
主人公の男子高校生、由利満は幼い頃日本拳法を学んだ。家族の引越しで道場に通えなくなった彼は、雑誌の記事(日本拳法を修めキックボクシングで活躍した猪狩元秀氏の鍛錬内容)を参考に一人鍛錬を積む。

高校には格闘系の部活もなく、一人黙々と桜の立木に向かい練習する彼。
そのの姿を見た、格闘技マニアの女性教師・北条真理は、彼の才能を見抜き(?)、彼を鍛えるべく様々な猛者に立ち向かわせていくのであった。。。
---------------

主人公は日本拳法を修行していますが、どちらかというと異種格闘技・総合格闘技を題材にしたマンガであって、日本拳法中心というわけではないように感じます。
主人公が対する相手は、レスリング・ボクシング・空手・日本拳法と様々。そうした中で、主人公が直突き中心に清々しく闘う姿を楽しめます。

日本拳法、あまり技術書を見かけないのですが、今は下記のようなDVDも出ているんですね。
今度探してみようかな。




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tag : 直撃拳満

「ヨコハマ買い出し紀行」-黄昏の時代に

なんか、最近よく思い出すマンガです。
この世界に近づいているのか、近づけないのか。。

「ヨコハマ買い出し紀行」(新装版全10巻)
芦奈野 ひとし。講談社。2009(新装版)

ヨコハマ買い出し紀行をamazonで検索

舞台となるのは日本。
タイトルにはヨコハマとあるが、実際にはもう少し西側の三浦半島を中心とした関東圏。

時代は「夕凪の時代」。
近未来なのか、遠い未来なのか。。。
地球温暖化が進んで、海面が上昇したことにより、かっての都心などは水没。
人々はもう少し高台の地域に移り住んでいる。

夕凪の時代は、自然現象なのか、地球温暖化による影響なのか、あるいはもっと暗い時代があったためかはわからないが、人口が極端に少なくなっている。

人々に溶け込んで暮らしているのが、主人公などをはじめとした「ロボットの人」たち。
食料をはじめとする物資も少なくなっているようで、いろんなものが不足しがち。

でも、そんな人口が減少し経済が衰退した世界といっても、悲壮感が漂うわけでもなく、ロボットの人たちも人間も一緒になって、夕凪の時代の中の、てろんとした空気を一緒にのどかに過ごすわけで。

そんな、てろてろとした日常の描写が時々非常にいとおしく思えるのは、もうすぐなくなるであろうこの日常生活という背景があるからだろうか。

個人的には、この物語は、「ロボットの人たち」から見た、滅びゆく人間たち/人間社会の記録のようにも思える。
大事に大事に、ロボットの人たちが記憶の中に残しておくための記録。(もしかしたら、既に滅びてしまった後の記憶の中なのかもしれないと思える位、のどかで美しい記録)

そんな、静かで美しい世界を味わいたい方におすすめのマンガです。てろてろ。

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tag : ヨコハマ買い出し紀行 感想

「邪学者 姫野命」-微妙なマンガですが。。

ところどころ興味深いところもあり、個人的には好きなんですが。。
少し宗教が入っているマンガなので、好き嫌いが別れるかもしれません。
(それ以前に、ちょっと古いマンガなので、見かけることがないかもしれません。。。)

「邪学者 姫野命シリーズ」全5巻
飯田耕一郎。徳間書店。1985?

霊能力者である姫野命(ひめの・みこと)が、超常現象的な事件に出会い解決していくというお話。

狐憑きの話や、低級な霊がついて人を惑わす話(そういう遊びが流行ったころだったかなぁ)などはよくあるストーリーといえばそうなのですが。。。

たまに、妙にリアルな話が出てくるのが1つの特徴かもしれません。
読んでいて、なんとなくゾクっとするような話が時々あります。

例えば。。。
-------------
父親を交通事故で亡くした女の子が、空気でお団子を作る真似をする。
それを空に放つと、その念の塊のようなものが走っている自動車にぶつかって新たに事故を引き起こす。。。
-------------
とか。

あと、個人的に好きなのは、姫野命は幼少の頃に合気道の開祖(と思しきおじいちゃん)と出会い、特別に合気道を習ったという設定があるからですね。
他にも、たまに武術的な話が出てきます(まぁ、霊関係が主で武術的なことは話のおまけですが)。

特に好きな話が、姫野命に弟子入り?した男性が、弓道を一つの悟りの手段として学ぶ話です。

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師より、弓道では、離れを無我の境地で行うことで、的や狙いなど関係なく百発百中となると言われるが、彼はそんなことはできないと考えてしまう。
狙わないと当たらないはず。。。
師の言葉やそういった境地があることを信じることができず悩む。

が、ある事件をきっかけに、ふと、その境地を味わうことができた。

そして、師の前においても、”それ”(小さい自己を離れた父母未詳以前のわたし)が弓を射ることを実現する。

ただ、師も姫野も、これがあくまで彼にとっての出発点であることを知っている。。。
-------------

できたからといって、それがこれからも続くかどうかはわからない。

ただ、そこにそういう世界があることを純粋に信じられるかどうか、その世界に自分を委ねることができるかどうか、そういったことを表している話だとおもいます。

だからといって盲目的に信じるわけにもいかないというところが難しいのでしょうが。。。
(このあたりが少し宗教的なところを感じて、苦手な人は苦手なマンガかもしれません)

絵もちょっと静かというか、多く書き込んでいるわけではないけど、余白に何か潜んでいそうな気がしたりします。続きが出たら面白いと思いますが、さすがにもうないでしょうねぇ。。。

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tag : 邪学者姫野命 マンガ 感想

「誰も寝てはならぬ」-あー終わっちゃった。

以前ご紹介した「大阪豆ゴハン」(http://honnohon.blog137.fc2.com/blog-entry-277.html)を描かれたサライネスさんが、最近までモーニングで連載していたマンガです。

このブログでは、一応連載が終了した本やマンガをご紹介しようと思っているので。。。
なんか好きなマンガの連載が終わって、ここでご紹介できるのが嬉しいのか哀しいのか。。

「誰も寝てはならぬ」全17巻。
サライネス。講談社(モーニング連載)。2004~2012


「大阪豆ゴハン」の時もそうでしたが、作品全体に流れるゆるーい感じがとてもよいマンガです。
一応、主人公は東京の真っ只中のデザイン・オフィス「寺」を舞台に活躍するデザイナー(だよね、、)の2人。

ハルキ・・・ちょっと有名な賞もとったことがあり、日本画家の大家を祖父に持つぼん。。というか、なんというか。バツイチで現在は猫と2人?暮らし。年上の女性にもてる。一応、気がある人が何人かいるが、はっきりしないままふらーんふらーん。
ゴローちゃん・・・万年恋愛体質のおっさん。一応「寺」の社長さん。

ここに、お友達で仕事仲間のやーまだくんとか、ゴローちゃんの元奥さん達とか、お天気キャスターのオカちゃんとかいろいろ登場していきます。
ここに書ききれないキャラクターが何人も登場しますが、どの方もちょっとずつどっかズレているというか。。

基本はショートコメディというか、読んでいて肩の力が抜けていく話ばかりです。
仕事や人間関係で、なんかなーと言うときにオススメのマンガです。
(何も解決してくれませんが、考えてもしょうがないかーときっと気分が軽くなります)
 
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「人造人間キカイダー」-人間になったピノキオは。。。

昔のマンガを読み返すと、結構面白く感じられます。
今日はそんな中の1つを。

「人造人間キカイダー」全6巻。
石ノ森章太郎。秋田書店。1972


<あらすじ>
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世界征服をたくらむ悪の組織ダーク、そしてダークを操るプロフェッサー・ギル。
そのダークが恐れるのが、光明寺博士が製造した人造人間キカイダーである。
キカイダーの完成間近に光明寺博士が襲われたため、良心回路が不完全なままに誕生したキカイダーは、自らの不完全さに苦悩しながら、ダークに立ち向かう。。。
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物語が終盤となり、敵に捕らえられたキカイダーが最後におかれる状態。
それは
・もともと持っている「良心回路(ジェミニ)」※ただし不完全
・敵により新たに付けられた「服従回路(イエッサー)」
この2つの心が、1つの体の中でせめぎあう状態。

キカイダーは、これにより、今までできなかったことをできるようになる。
ためらいなく嘘をつく、裏切る、あまりの破壊力に封印していた武器を使う。。。
「服従回路」を持ったからこそできるこれらの行動は、あくまで敵を倒すために使われる。

物語全体を流れるのは、人間にあこがれても人間にはなれないキカイダー=ジローの悩みであり、ジローにとってさらに苦悩を深めるような終わり方のように思えました。
自分がロボットで(ロボットだからこそ)いいんだという方向には行かないんだなぁ。。。

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「サムライ・ノングラータ」-イェーイ!

リビアのカダフィ大佐の死亡ニュースが世界を駆け巡っています。

ふと思い出したこのマンガ。
画もストーリーも、まるで映画のようなマンガです(帯が「紙に書かれた娯楽映画」!)。

「サムライ・ノングラータ」※以前単行本2冊で出ていたものをまとめたもの
矢作 俊彦 (著), 谷口 ジロー (著) 。フリースタイル。2009


舞台はフランス、パリ。

怪しい仕事でも何でもやりますな、青年実業家、ホンゴー・ヨシアキ。
元フランス外人部隊の大尉で、今は仕事にあぶれがちな、ノリミズ・リンタロウ。

この2人が中心となり、ホンゴーの依頼主である、商社勤めの祝井からの危ない仕事を、アクション映画さながらに遂行していく。
年代物の車の輸送を頼まれたが、実際には車はただのダミーで、もっと危険なものを知らずに運ばされていたり。砂漠で死にそうになったり。。。

また、時々出てくる結構おばかな笑いも好きです。
なんせ、冒頭がゴルゴ13のパロディみたいなもんですし。

で、最初の話に戻って、なぜこの話を思い出したかというと。。。

砂漠で死にそうになった彼らを、祝井がちょっとした知り合いを使って救出します。
その知り合いが、作中では名前は出しませんが、カダフィ大佐だったりして。。。

それ以来、ニュースなどでカダフィ大佐の名前を見ると、このマンガで彼が「イェーイ」と言っているコマが頭に浮かんできます。それだけなんですが。。。

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