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6月に読んだ本(2冊)

竹熊 健太郎 『フリーランス、40歳の壁 自由業者は、どうして40歳から仕事が減るのか?』。ダイヤモンド社。2018

フリーランスである著者が、40歳の壁について自らや周囲のフリーランスの状況をもとに書き、著者がそれをどう乗り越えたか(著者の場合はブログを書きそこで自らの文章が必要とされることを知る)を書く。

温 又柔, 斎藤 真理子他 『本にまつわる世界のことば』。創元社。2019

本にまつわる世界(アジア、ヨーロッパが主)の言葉と、そこから各著者が連想した本・そこに発想を得たショート・ストーリーを記述するのが前半(ストーリーは多種多彩)。
後半は世界の本にまつわる言葉と解説(だったり、寸言的なものだったり)。

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ジャンル : 本・雑誌

『からだの痛みを和らげるマインドフルネス』(創元社)

主に痛みのケア(自分自身でのコントロール)のために、マインドフルネスがどう活用できるかの視点から書かれる。

ヴィディヤマラ・バーチ、ダニー・ペンマン
『からだの痛みを和らげるマインドフルネス 充実した生活を取り戻す8週間のプログラム』。創元社。2018

慢性的な疼痛を持つ著者は、自らの痛みのケアのためにマインドフルネスを活用し、その効果を知る。
その経験から、彼らは同じように様々な痛みに苦しむ人々に向けて、マインドフルネスを認知的な治療へ活用できるプログラムを作る。

本書では、こういった考え方の基礎や、具体的な事例を紹介しならが、それぞれの痛みがどうマインドフルネスで軽減していったかを説明する。同時に、マインドフルネスの行い方を付録CDとともに、詳細に説明する。
本書で紹介されるプログラムは8週間にわたるもので、付録のCDの1~2節を1週間使用していく(1日およそ30分程度)。
また、CDだけではなく痛みがどういう状態のときにおこりやすいかを自分自身が客観的に分析できるように「ペーシング」プログラムについても書かれる(日記を書き、分析し、予防する)。

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ジャンル : 本・雑誌

tag : からだの痛みを和らげるマインドフルネス

『殺しの掟』 (講談社文庫)

池波正太郎を読み始めたのは高校の頃。確か必殺仕事人をテレビで見て、シリーズの元となった仕掛人シリーズを読み始めたのがきっかけ。
久しぶりに池波正太郎を読んでみました。

池波 正太郎 『殺しの掟』 。講談社文庫。1985

仕掛人シリーズが書かれる前の、江戸の暗黒稼業(殺し屋)の世界を描く短編集。
登場する人物で後に仕掛人につながるのは元締めたち(音羽の半右衛門)か。
殺人を引き受ける人々も様々。狙われる人も様々。
ただ、短編全体を通して、登場人物に見える寂寥感や冷酷さ、そして虚無感が共通してみられるようにも感じる。

収録は9作。
おっ母、すまねえ
夜狐

梅雨の湯豆腐
強請
殺しの掟
恋文
夢の茶屋
不忍池暮色

少し毛色が違う「恋文」(素人の娘が殺人を行う)が個人的には印象に残った。

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tag : 殺しの掟

6月に読んだ本(3冊)

雑多。

お股ニキ(@omatacom)『セイバーメトリクスの落とし穴』 。光文社新書。2019

twitterで野球について独自分析を行う著者による、セイバーメトリクス(データによる選手・チーム評価)に振り回されることのない現在の野球についての分析。

佐藤 隆文 『資本市場とプリンシプル』。日本経済新聞出版社。2019

市場におけるプリンシプル(規範)の存在意義、意味合いを、ルール(法など)との対比で考える。
プリンシプルとルールは対立的なものではなく、ルールが対応できない部分を補完するものとしてプリンシプルはあり、市場をよくするためにもプリンシプルは必要と著者は解説し、日本においてプリンシプルが重視されるようになってきた状況を分析する。

木戸彩恵、 サトウタツヤ 『文化心理学』。ちとせプレス。2019

文化と文化の対比(比較文化心理学)、文化の中の個人(社会人類学)、文化が人類に与える影響(文化人類学)とは異なる文化心理学(個人と文化の相互関係と個人への影響)。
文化心理学の基本的な考え方と、具体的な事象(化粧や恋愛、名前、学校、法、ジェンダー)を文化心理学からどう考えるかの各論、研究方法についてがまとまった入門書。

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ジャンル : 本・雑誌

『楽園をめぐる闘い』(堀之内出版)

2017年9月にプエルトリコに大きな被害を与えたハリケーン・マリア。
4500人以上の死者が出たと試算され(政府公式見解は100人未満。。)、プエルトリコの社会インフラ・経済にも大きな打撃を与えている。被災地のプエルトリコでは何が起きているのか。ジャーナリストである著者が、プエルトリコの現状を書く。

ナオミ・クライン(著)、 星野 真志(訳) 『楽園をめぐる闘い 災害資本主義者に立ち向かうプエルトリコ』。堀之内出版。2019

被災地プエルトリコをめぐる動きは
惨事便乗型資本主義(本書では災害資本主義)によるプエルトリコへの(新自由主義を中心とした)プエルトピア建設への素早い動き
vs
プエルトリコ住民による自立し持続可能な経済・社会の構築(太陽光利用やアグロエコロジー農園など)
の図式となっている。

著者は、後者の実践されているプエルトリコの地域を訪れ、現地で被災から復興に携わる人々の話を聞き活動を本書で紹介しながら、それぞれの対立する「楽園」がぶつかる様子を書く。

紹介されてい現地の取り組みの事例としては
・山間の街アフンタスにおける、「カーサ・プエブロ」(環境運動コミュニティセンター)における自主的な救援活動
→マイクロ・グリッド・モデルによる再生可能エネルギーの有効性
・オロコビス市でカルタヘナらによって行われているアグロエコロージー農法とコミュニティの実践
→プエルトリコの自然にあった自給自足が可能であることの証明
・マリアナ村のパンノキ祭りから始まった食料の救援活動
→様々な団体が一緒になって活動しうる今後を示す

一方で
・政府およびアメリカの銀行・不動産・IT会社などによる、(アメリカでの税金逃れのため)アメリカの富豪たちのプエルトリコ居住を進めるための地ならし
-プエルトリコ電力公社の民営化や、学校の統制など
・以前からのアメリカの実験場としてのプエルトリコの扱い(強制的な人口管理実験、アメリカ軍の演習のための汚染、巨大農業ビジネスによる農薬汚染や遺伝子組み換え作物の推進、モノプランテーション農場。。)

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tag : 楽園をめぐる闘い

『アメリカ人のみた日本の死刑』(岩波新書)

ハワイ大学教授による、日本の死刑制度(他国との制度的な比較など)について。

デイビッド・T. ジョンソン『アメリカ人のみた日本の死刑』。岩波新書。2019

第1章 日本はなぜ死刑を存置しているのか?
・世界全体では三分の二の国が法律上・事実上死刑を廃止している
・他の先進諸国ではアメリカを除き死刑が廃止され、アメリカでも州により死刑が廃止されている
・日本の社会的な背景(他国に比べた殺人の少なさ、平等性の高さ)を考えると、死刑が残っていることが不思議でもある

・日本の死刑存置は、第二次大戦後に占領軍により死刑が廃止されなかったことが1つの原因であり、また保守政権が戦後長く政権をとったことから死刑廃止への動きがなかったと考えられる
・日本が経済的な力を持った後には、他国から人権などの面から死刑廃止の外圧を加えることも難しくなった

・日米で、死刑が殺人の抑止につながらないという研究結果が出ている(実証データでは主張できない)
・日本で死刑が存置されていることには、検察・政府などの思惑があり、そこにおいて積極的な機能を有していると考えられる

第2章 死刑は特別なのか?
・日本の死刑制度はけっして慎重に運用されているわけではなく、他の事件と同じ扱いしかされていない(死刑事件かどうか事前に告知されない、多数決で決められる(全員一致ではない)、適用基準があいまい、上訴が必ずしもされない、裁判員の選定ができずまた裁判員へ公開された法廷で法の説明がされない、弁護人が消極的。。。)

・アメリカでは死刑は特別であり、死刑事件の被告人には特別の手続き保障が与えられる-上訴が必須、量刑の均衡審査が行われる、死刑判決は全員一致、など

・アメリカでは上記のように法で定められた運用はあるが必ずしも適切に運用されているとは言えない。しかし、日本では定められた法そのものがない

第3章 国が隠れて殺すとき
・日本では国は死刑を秘密裏に実行している
-死刑確定者に告げられるのは当日1~2時間前(毎日が恐怖感)。場合により刑務官にも直前まで告げられない
-親族に告げられるのは執行後。絞首の場に親族を含めだれも立ち会えない
-死刑についての記録が開示されない
-法務省が死刑執行の日程を(反対や批判がでにくいタイミングで)決めている
-執行されたものとそうでないものの選出基準がわからず理由が説明されない

・絞首という方法が適切かということが明確でないまま続けられている
-失敗率が高いと考えられ(3-4%)、また苦しむ時間も長い
-執行方法自体の裁判所の見解も明確ではない

第4章 冤罪と否定の文化
・冤罪事件の背景には、日本の「否定の文化」-法曹に携わる人間が自らの過ちを認めにくい-がある
・日本において、冤罪事件がどのくらい発生したかの情報公開がなく、冤罪から守るための組織も近年までなかった

・日本の検察官や裁判官が、彼らを誤ることがないと考え続けるのではなく、エラーが発生することを認めたうえでその予防・対策を制度的に作っていくことが必要だが、今のままでは間違うことがあり得ない前提のためにそういった制度が造られない

第5章 死刑と市民の司法参加
・日本において死刑の状況変化が全く起きていないのが日本の特徴
・アメリカでは死刑に対する世論の支持は大きく低下してきた。

・日本において裁判では、感情(被害者や被害者家族の生々しい感情、復讐を求める声)が、量刑に影響を与えているのではないか。しかし、量刑や死刑の運用は公正・適正・正確であるべき

第6章 死刑と民主主義
・千葉元法相の取り組みについて
・死刑に対する世論の変わらなさについて

・日本での死刑廃止の可能性と、そうなった場合の影響について

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tag : アメリカ人のみた日本の死刑

『公文書管理と民主主義』(岩波ブックレット)

近現代史の研究者である著者が、自らが公文書を史料として利用しようとした中で見えてきた公文書管理の問題点をまとめる。

瀬畑 源 『公文書管理と民主主義 なぜ、公文書は残されなければならないのか』。岩波ブックレット。2019

2つの出来事を実例として、そこで見えてきた公文書管理の問題点を示す。
1.南スーダンのPKO派遣時の自衛隊の日報問題
2.森友学園の問題

・何が公文書かという認識が当の官庁の中であいまいである(日報問題では、そもそも防衛相が日報を公文書と考えていなかったと考えられる)
・組織の中での報告書の扱いがあいまいで、日常的な管理が行われていない
・途中経過、意思決定過程にかかわる文書が残されない。または意図的に廃棄するために1年未満の保管期間としているように見受けられる
・改ざんがあったときに個人(担当者)の問題とされ、組織の問題とされないため対処が行われない

特に政策決定の過程が残されないことは、政府が自らの正しさを文書で示せないということである。
また、安倍政権に関しては、発覚後の対応のひどさが他の政権と比べてひどい(民主党では原子力災害対策本部の議事録が残されなかったことに対し、なぜ作成されなかったかを調査の上、事後にできる限り復元を指示)

上記のような問題の背景には、公文書管理法が官僚・政治家に理解されていないという問題がある。
・情報公開が面倒だからといって、情報公開の対象となるものを狭めようとする今の官僚や政治家のやり方は、公文書管理法の主旨に反することであり、資料が残らないことが帰って手間がかかったり信頼を失わせる結果につながっている。

・情報公開は、官僚と国民の情報の非対称性を埋めるために必要な制度である。そして、特に政策決定のプロセスが公開されることが最も重要である(でないと主権者が政治に参加できない)

・公文書とは、行政機関の職員が職務上作成した、組織的に用いる、その機関が保有する行政文書(データ)
・行政文書管理法は、福田政権下で議論が進められた

しかし、安倍政権かにおいて公文書の範囲を狭める改正が行われている(複数の人が確認し課長が認めたもののみが行政文書でありそれ以外は「怪文書」扱い)。この改正は、内容に記載されない事柄を多く生み出すと想定される。
また、個人の問題としたため、改ざん防止にのみ焦点があてられ、管理や公開の仕方の見直しには結びついていない

今後の歴史の検証の上で、資料批判は必須であり、そのために公開されることを前提に記録を残していくことが重要。そのためには市民の側から情報公開への関心を持ち要求し続けていくなど、ひとりひとりの立場から努力を続けていくことが必要である。

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『みんなの「わがまま」入門』(左右社)

富永京子『みんなの「わがまま」入門』。左右社。2019

自分の言いにくいことを言いやすくするため、社会や政治を身近なものとして見るために「わがまま」をツールとして使おう、という本。
講義的に、1~5時間目の中で「わがまま」について考え、実践するための方法を探る
※「わがまま」は、本書では「自分あるいは他の人がよりよく生きるために、その場の制度やそこにいる人の認識を変えてく行動」

著者は社会運動研究者であるが、自らは社会運動に参加することにためらっている自分自身を冒頭で書く。そんな自分が、自分の感じる不平不満に対して「わがまま」を言うことで「プチ社会運動」的に政治に働きかける芽を育んでいたことにも気づく。

1時間目 わがままを言えない理由について考える。
・わがままを言ってはいけない(わがまま=よくないこと)という気持ちの根は、みんな平等であるべきという考えがある(わがまま=ほかの人が我慢していることを我慢せずに自分だけ勝手に行動しているのは不平等だ)

・でも、そもそも平等って何だろう(日本の各種の割合を30人で表すと、たかだか30人=1クラス程度の中に様々な人がいることがわかる。異質なはずの集団が平等に見えるのは、それぞれの人が無理して「ふつう」にしているのではないか)

・本来は存在しない「ふつう」幻想に沿わない人を「わがまま」だと思ってしまいがち。でも、本当はその人だけのようにみえる「わがまま」も、他の人に共通しているのかもしれない

・「ふつう」幻想は高度経済成長期の一億総中流意識からきていると考えられる。でも、現代=グローバル化された社会において、価値観まで共有することはできない個人化された社会となっている。今の人は親世代からの「ふつう」幻想を持って、個人化された社会に生きている

・個人化により、不満もばらばらになっている。なので、ある人の「わがまま」が他の人に共感されにくい。同様に、共通の要素でくくられることにも抵抗がある

2時間目 わがままが社会に意味があることを考える
・日本は「わがまま」の代表とも思われるデモへ参加する人はごくわずか(4%未満)

・デモに対しても否定的に見る。単なる批判だと考え受け入れない、自分たちとは関係ない人が行っているというイメージ

・いいことをするのに「言い訳」が必要と考える人が多い

・デモなどに対して見方を変えられるのでは?(公共の場だから「誰もがやってもいい」。「わがまま」を言うことが政治を自分たちの異物でなくす。社会運動は根本的な改善をもたらすものという意識ではなく「きっかけ」を作るもの。社会運動は自己満足でもよい)

3時間目 わがままを言う準備(わがままを言いあう場の作り方)
・事前に自分であるいは聞いただけで「わがまま」をよし(セーフ)・ダメ(アウト)と判断しない。みんなで話しあってからセーフかアウトか考える

・わがままの「背景」に目を向ける

・解決策を二択にしない。いろいろな考え方を出し、落としどころを考える

・「わがまま」の表現に気を付ける(言う側はおうち語(集団内の言葉、身内言葉)にしない。知らない人に知ってもらえるように話す

・イベント化したり、自分と異なる人と話す機会を増やす

4時間目 わがままを言ってみる
・まずはもやもやしている不平不満を話す場を作る

・「わがまま」は、最初は直接相手に言わない=関係者を味方につけるため→「わがまま」に共感する人を増やすため

・「わがまま」を言うのが恥ずかしければ、好きなことを言う・代わりのものを自分で作ってみる・こっそりやる

・気が向かなければやめてもよし

5時間目 「わがまま」から「おせっかい」へ
・自分のことではなく、他人のことで「わがまま」を言っても構わない。よそものだから言える・できることもある。よそものの資源を使う必要があることもある。

・他人やよそのことを見ることが、自分と自分が生きる社会につながっている

・わがままもおせっかいも楽しくクリエイティブにやればよい
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大学に入ったばかりのころ個人的な疑問というか、もやもやしたものがあって。

僕のしたいことと他の人のしたいことがぶつかったときに、したいことを主張するのはよいのか
(どちらも優先されるべきだとするとどうしようもなくなる。妥協を求めるのがよいのかどうか、みたいなところでウダウダ考えてたような)

そんなこと考えていたなぁとこの本を読んで思い出しました。

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『よくわかる生体認証』(オーム社)

こういった知識を得て何になるかというわけではないけど、有効に使われるのか監視社会的な使われ方をするのかといった時に何かしら役に立つかもしれない(たたないか)

日本自動認識システム協会『よくわかる生体認証』。オーム社。2019

生体認証の基本的な理念や各種の生体認証技術の具体的な事例。
生体認証(バイオメトリクス)は、身体(指紋、虹彩、静脈など)や行動(音声、署名)などがもつ普遍性・唯一性・永続性を利用した個人認証(識別)。
2000年代以降急速にその利用が高まるが、同時にプライバシーと密接にかかわるものでもある。
指紋認証においては、使われるセンサの種類の違いによりコストや性能が変わり、また認証アルゴリズムの違いは認証に必要なデータや機器性能に関係してくる。
顔認証においてはディープラーニング手法が用いられるが、また機器の性能向上により運用幅が広がっているが、個人が知らない間にその技術が使われている部分もある。
そのほか、静脈・網膜・虹彩・耳介などが認証に使われている。

バイオメトリクスのアプリケーション開発においては、プログラムインターフェースやデータフォーマットの統一化がすすめられている(ISO/IECの中でも国際標準化活動が行われている)。

生体認証の考慮点としては
・セキュリティ(なりすまし対策など)
・プライバシー(監視カメラとプライバシーの問題など。日本では個人特定できない形への考慮が行われていない)
がある。

応用事例としては、バイオメトリクスを用いた、犯罪捜査・出入国管理、マーケティング、企業活動(出勤など)など様々な分野があり、市場も拡大している。

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tag : よくわかる生体認証

『「知」のシャープナー 人生が変わる知的生産日記』(光文社新書)

御厩 祐司 『「知」のシャープナー 人生が変わる知的生産日記』。光文社新書。2013

現役キャリア官僚による、日記のスタイルを変えることを中心とした「知」を磨くための方法。
著者の提案する知を磨くための道具=知のシャープナーは

・EXCELなど表計算ソフトに書く、縦を日付・横を年とした無限連用日記-MY法
 -紙ではないのでいくらでも年を広げられる
 -一覧しやすい(特に将来から現在を見つめることが可能になるのが特徴的)
 -インプットをリンクなども含め様々な形式で記録できる(写真、office文書、リンク。。。)
 -読み返しや自省による深めで活用できる

・冴えるためのカタログ(サエカタ)
 -人・物・情報・場の分類の仕方と、それぞれの分類への対処
 -企画のための「re」(何度も繰り返す)、付加(+)/精選(-)/融合(×)/分割(÷)
 -人に向けての文章は「一読行動型」(読み手に目的と何をしてほしいか書く)
 -健康(休養、食、運動など)

さらに終章では、こういった知的生産術を、個人を越えて世代・組織でどう活用するかについてが書かれる。

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無限連用日記については、今・自らの生きてきたところ・これからを考える上で俯瞰しやすいと感じた。
通常の日記が線、無限連用日記が面の日記なら、無限連用日記が複数(人?)ある状態な何でその俯瞰(というか、もしかしら見るではなくまた違う扱い方になるのかもしれないけど)の仕方も変わるだろと思う(それが世代や組織における活用とつながるのかな。。)

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tag : 『「知」のシャープナー』

『決定版 ヒルコ 棄てられた謎の神』。河出書房新社

記紀にほんの一瞬だけ現れる「ヒルコ」(水蛭子、蛭兒)とは一体どんな神なのか。
著者はその正体を古書や各地の神社などから推測していく。
そこに現れる「ヒルコ」は高貴でありながら認めてはならないものである。

戸矢 学『決定版 ヒルコ 棄てられた謎の神』。河出書房新社。2019

記紀にあらわれる「ヒルコ」の違い(第何子か)や記述の曖昧さはなぜか。
著者は、記紀以前にあったと思われる歴史書(特に「先代旧事本紀(旧事紀)」)を乙巳(いっし)の変以前の日本のありようを知ることができる重要な資料ととらえ、ヒルコを追う。

・各地のエビス信仰がヒルコ神話と融合する(流されて棄てられたヒルコが漂着しエビス神となる)背景には、海にかかわる人々の系譜があるのではないか

・「ヒルコ」に当てはまる漢字は、アマテラス=オオヒルメ=ヒルメとの関係(兄妹または姉弟)から考えると「昼比古・昼彦」=「日子」が適切であろう(そこから、著者はヒルコ・ヒルメ双子説を考える)

・ヒルメ(オオヒルメ)の血脈を追うと、八幡神社にたどり着き、そこには中国の呉からの流れがうかがわれる。一方、オオヒルメの妹ともいわれるワカヒルメ=ニウツヒメは「丹」との関連が深く、ここにもまた呉からの流れがうかがわれる

・呉から流れてきた王族の姓は「姫」氏。一方ワカヒルメ信仰が強い紀伊には「紀」氏がおり、日本には珍しい一文字姓でかつ発音が同じ(キ)であることは偶然とは言えないのではないか(そして、天皇家が姓を名乗らなくなる以前には「姫」氏を名乗っていたという古書もある)

・著者は、さらに各神社の分布や祭神から検討を進めていき、呉王家からの流れが日本にわたり、オオヒルメの系譜とヒルコの系譜に分かれたと考える(そして、ヒルコの系譜は蘇我氏へとつながったと考える)

そして本書は、さらに徐福伝説との関わりが述べられて終わる。

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『県民には買うものがある』(新潮社)

地方に住む若者の生活を題材とした短編集。
生活というよりは、なんというか流れていく日々、かな。

笹井 都和古 『県民には買うものがある』。新潮社。2019

収録されているのは5編。
「県民には買うものがある」
「ポニー、虹をごらん」
「シー・イズ・メイ」
「CV:ユキハライッサ」
「続きはオフラインで」

気だるさよりももっと軽いような地方「県」の生活。
ネットと現実がふつうにつながる世界の中で、自分自身もネットと現実の境目なく、決まりきったようなパターンですべてが過ぎていく(そして、たまにパターンが壊れる)。
主人公たちが時折みせる切実さのようなものも、切実さのようであり、ポーズ(あるいはパターン化された何か)のようにも思えたり。
そんな感じで読み終わり。

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6月に読んだ本(2冊)

クロード・トリュショ『多言語世界ヨーロッパ 歴史・EU・多国籍企業・英語』。大修館書店。2019

ヨーロッパにおける言語の取り扱われ方を、国・地域(ヨーロッパ)との関係や、学術・経済(グローバル企業)との関連から探る。
今後、ヨーロッパの言語もどう変わっていくのかなぁ。。。

清水 亮 他 『徹底解説RPAツール WinActor導入・応用完全ガイド』。秀和システム。2019

RPAツールの中でも、部門での導入が進めやすいwinactorの解説書。
前半はRPAやRPA導入にあたっての注意点などで、後半は操作手順など。

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6月に読んだ本(2冊、メンタルヘルス系)

6月に読んだ本で、メンタルヘルスに関連したものを2冊。

徳田 完二 他 『メンタルヘルスの道案内 現代を生きる30章』。北大路書房。2019

メンタルヘルスに関する学術的な入門書。
第一部でメンタルヘルスの基礎としてメンタルヘルスの概念と、そこに大きく関係するストレスについての定義を示す。
第二部では生涯発達とストレスとして、人が生まれてから死を迎えるまでに、どういったストレスに面するかをそれぞれの世代別に示していく。
第三部では心の病の様々な表れを示す。
第四部ではメンタルヘルスを維持するための方法(自分自身で行うものから、周囲への相談・専門機関の利用、あるいは組織としてどうメンタルヘルスを維持するかなど)が示される。

高山 恵子『ADHDの人のためのアンガーマネジメント』。講談社。2019

ADHD当事者向けに書かれたアンガーマネジメントの本。
最初に怒りを爆発させないための方法として、6秒数える・ゆっくり水を飲み深呼吸・リラックスできる言葉を頭の中で繰り返す・良いシーンを思い出し注意を向ける・その場を離れる、が紹介される。
その後に、ADHDと怒りの関係や怒りがもたらすもの(あつれき、むなしさ、後悔など)が示され、怒りをコントロールするために、まず怒りのタネに気づくことが書かれる。
また、怒りにくい自分となるためのやり方(記録、記録を見直し気づく、読み替えていく)が書かれていく。

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6月に読んだ本(2冊)

6月に読んだ本から2冊

髙野 芳樹 『化粧品(スキンケア)の広告表現 100年の変遷 社会問題との関わりはどうであったか』文芸社。2019

明治時代以降の化粧品広告を、安全性(白粉の鉛中毒や皮膚障害訴訟などとも関連)や法律(医薬品との関係、不当表示問題)などから見ていく。決して広告の規制を積極的にすべしという視点ではなく、広告の本来の目的(消費者に適正な商品選択を与える)からどういった表示が適切なのかを考えることが必要としていく。

佐藤智恵 『外資系の流儀』。新潮新。2012

国内・外資の両方の企業に勤めた経験を持つ著者が、外資で働く人々へのインタビューを踏まえて外資系の会社の特徴などを赤裸々に書く。外資的な企業の流儀の底に垣間見えるのは、日本独自の外資系の流儀かもしれない。

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5月に読んだ本(3冊)

3冊。

小笠原 博毅、 山本 敦久 『やっぱりいらない東京オリンピック』。2019。岩波ブックレット

関東大震災の復興としての幻の東京オリンピック、戦後復興としての東京オリンピック、そして震災からの復興としての今回のオリンピック。。。のもたらした日本社会の破壊と、これからもたらすであろう破壊をまとめるブックレット。

小林 毅 『転職大全 キャリアと年収を確実に上げる戦略バイブル』。朝日新聞出版。2019

転職の具体的な技術というよりは、転職をどう考え、転職業界の中で転職者はどう位置付けられ、その中でどう自分のライフプラン・キャリアプランを考えながら転職を戦略的に考えるべきかを示す。転職者と転職コンサルタントの会話形式という中で、コンサルタント側の本音を見せながらという形式が特徴的。

田中 和彦『威厳の技術 上司編』。 幻冬舎新書。2009

上司としてどう行動するかを示す。「意識の高さ」と「情熱」を示し、高い専門性といった要素を持つことで「畏れ」=威厳を部下に感じさせることがマネジメントを楽にする。そのためには自らが空気をつくるために、自らやる・続ける・あきらめないことが重要。


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5月に読んだ本(2冊)

こちらはもう一度きちんと読みたい本。

日向清人『即戦力がつく英文法』。DHC。2014

文例も膨大。本当にきちんと読んだらかなり英語の力がつくと思った。
1回で読み切るというか理解は難しいので、何回か読まないと。。。
あとは、この本を通じて何をするのか(文法を学ぶのが目的というより、最終的には英語をどう使いたいのか)を明確にしないと読み通すのはきついかなと思った。

井上 寿一『戦争調査会 幻の政府文書を読み解く』 講談社現代新書。2017

戦後、日本が自ら行おうとした戦争への反省のための調査会は何をまとめようとし、どのように紛糾し、どうして活動できなくなったか。これも後でもう一度きちんと読み直したい。

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5月に読んだ本(10冊)

久しぶりの更新のわりに、とりあえず読んだ本の一覧だけ。。。来月になれば落ち着くはず。
過去記事とか見直して、読み直したり記事をリライトしたいなぁと考え始めたり。
とりあえず読んだ本の羅列。

矢部太郎 『大家さんと僕』。新潮社。2017

個人的には面白いし好きな内容。ただ、この大家さんの人生のバックグランドにあった時代背景って、今の日本でどこまで理解されるんだろうなぁとかも思ったり。

横浜市歴史博物館 『おにぎりの文化史 おにぎりはじめて物語』。河出書房新社。2019

同博物館により行われた企画展の書籍化。後半の実証考古学による古代のおにぎり再現は興味深い。様々な視点からおにぎりを見ていく。

ガボール・マテ 『身体が「ノー」と言うとき 抑圧された感情の代価』。日本教文社。2005

ノーと言えない人は、いずれ身体がノーと言う=病気として現れる。難病などの事例から心と体について考える。

増井 敏克 『基礎からのプログラミングリテラシー』。技術評論社。2019

プログラミングを行う前にざっと言葉やコンピュータの歴史などを頭にいれるのにはよいかも。

松田 真一『奈良のミュージアム』。雄山閣。2019

歴史・民俗学系の博物館が多い中、シャープや宇陀市の薬関係の博物館など地域産業に根差したものなどもあり。

小川 和久、 西 恭之『アメリカ式 銃撃テロ対策ハンドブック』。近代消防社。2019

同じ建物であった場合、部屋に隠れて入り口を什器などで抑え、自分は静かにしている。など具体的な記述があり。
こういう本気になるような時代なんだなぁと。。

首藤 若菜『物流危機は終わらない 暮らしを支える労働のゆくえ』。 岩波新書。2018

トラックによる自動車輸送を主に物流業界の抱える構造的な問題とそれが日本に今(今後)もたらすものについて、物流業界の具体的な状況を書きながらまとめる

千葉雅也『意味がない無意味』。河出書房新社。2018

哲学的な社会エッセイというかなんというか。ざっと読み。

石井 貴士『あなたの能力をもっと引き出す 1分間集中法』。中経出版。2014

ざっと読み。

はせくら みゆき 、 鳴海 周平『小食・不食・快食の時代へ』。ワニブックスPLUS新書。2015

ざっと読み。

テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

5月に読んだ本(3冊)

少し仕事が忙しい時期に入ってしまい、読んだ本と感想一言程度で。。。

谷口義明『宇宙はなぜブラックホールを造ったのか』 。光文社新書。2019

ブラックホールについての研究史、理論などを概観できる。
ブラックホール(の痕跡)は。。。かってここに素晴らしい、美しい宇宙があったことの墓標(とは作者は書いていないが)として宇宙が造ったのだろうか。

トリスタン・グーリー『失われた、自然を読む力』。エイアンドエフ。2018

著者の経験をベースに、自然の中で様々なことに気づき知るための本。
形、全体的な特徴、ルート、追跡、境界、細部の手順をとることでより有効な手掛かりを探せる。
三日月から南の方向を知ることができるというのが印象に残った。

入不二 基義、 森岡 正博 『運命論を哲学する (現代哲学ラボ・シリーズ)』。明石書店。2019

これはもっときちんと読まないと誤って読んでしまうのでまた読みたい。
時間について書かれている中で、ふと未来とはあり得た過去にすぎないのかと思ったり(未来という概念自体、ないものについて語られているか方向違いで語られているものなのかというか、そう書くこともできないもの。エーテル的な?)

テーマ : オススメの本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

5月に読んだ本(2冊)

三宅 秀道 『新しい市場のつくりかた 明日のための「余談の多い」経営学』。東洋経済新報社。2012

日本の会社からなかなか生まれない画期的な新製品。新しい市場を生み出すには「すぐれた技術」ではなく、需要側と供給側のキャッチボールとともに、技術開発だけでなく「文化開発」(世の中にまだない新しいコンセプトから価値を創造する)が必要である。
そのフェーズは
1.問題開発(そもそも~をあらたに問題として考える意識)
2.技術開発(問題の解決手段の実体化)
3.環境開発(その製品・技術を社会的に利用できるようにするためのインフラなどの整備)
4.認知開発(そもそも~の新しいコンセプトを社会に共有し新しい常識とする)
となる。
本書では、上記の具体例(ライフネット生命、ウオシュレット、水泳帽・・・)を取り上げながら、このコンセプトを深堀し、どう実践していけばよいかを考える。

近江俊秀、 森先一貴 『境界の日本史』 。朝日選書。2019

日本に数多くある境界は、非常に古くからの境界が多層に積み重なりながらできてきたものである。
縄文時代にまでさかのぼりながら、どういった境界が見られ、その理由を考察し、そしてそれがその後の長い歴史の中でも生き続ける有様をみる。

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読んだ本からオススメの本を、半分備忘録的に記録します~

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